11/11の日本経済新聞や11/12の読売新聞など報じれている話題。
財務省が介護保険制度の自己負担2割原則を提案。
また所得だけでなく貯蓄や金融資産などを含めた資産も論点に入れている。
自己負担が2割負担になると単純にいまの2倍の負担になる。
論点に入れている段階とはいえ、貯蓄や金融資産を含めた資産も狙っている。
金融資産を除外していない以上はNISAやiDeCoもを狙っていることにもなる。
個人的に、NISAやiDeCoが自己の老後の豊かに繋がらない将来もあるかもしれない。
自己負担2割原則は子ども世代に影響を与えかねない
自己負担1割の人が2割負担になると単純に2倍の負担になる。
詳細な試算は個別の事情があるので難しい。
それでも下記の条件で概算。
正確ではなく概要を掴むものとして理解して読み進めてほしい。
65歳以上の方で【要介護3・従来型多床室】の【施設サービス】を利用した場合
1割負担:月額約22,000円
2割負担:月額約44,000円
3割負担:月額約66,000円
*従来型多床室はユニット型個室より安い傾向にある。
*施設サービスがわかりにくい場合は特別養護老人ホーム(特養)に置き換えて理解。
これで特養が利用できるわけはない。
これ以外に居住費・食費・日常生活費・介護サービス加算などがある。
厚生労働省が定める「基準費用額」だと以下のようになる。
居住費は約28,000円(従来型多床室)
食費は約44,000円
日常生活費は散髪代や行事費代などで施設によって異なる。
日常生活費は15,000円と想定。
介護サービス加算は、看護師や介護職員の待遇改善などの費用で施設差がある。
介護サービス加算は5,000円と想定。
月額の合計額を以下の通りになる。
1割負担:月額約22,000円+約28,000円+約44,000円+15,000円+5,000円
【月額114,000円】
2割負担:月額約44,000円+約28,000円+約44,000円+15,000円+5,000円
【月額136,000円】
3割負担:月額約66,000円+約28,000円+約44,000円+15,000円+5,000円
【月額158,000円】
従来型多床室だけに低くなっている。
現在の基本はプライバシーに配慮したユニット型になっている。
ユニット型個室にした場合は居住費だけで約34,000円はプラスされる。
公的年金シュミレーターを使った試算
多くの人は年金で支払うことになる。
公的年金シミュレーターで以下の設定で試算する。
夫(1970年生まれ)
22歳~65歳まで年収450万円で就労したと試算する。
年間192万円の年金で月額約15万円になる。
妻(1972年生まれ)
22歳~59歳まで専業主婦で第3号の65歳受給開始と試算する。
年間79万円の年金で月額約6.5万円となる。
夫婦の月額の収入は約21.5万になる。
試算には物価上昇を考慮に入れていない。
試算はより楽観・悲観的にもできる。
施設サービスと年金の試算をもとに考える
夫婦の月額の年金が約21.5万円。
夫婦片方だけが介護保険を利用したとする。
費用が抑えられている従来型多床室の上記費用は、1割負担で月額114,000円。
215,000円ー114,000円=101,000円となる。
すでに1割負担でも資産(貯金や金融資産)や子どもの支援がほしい。
ここで2割負担の原則になった場合。
215,000円ー136,000円=79,000円となる。
資産(貯金や金融資産)や子どもの支援がないと難しい。
夫婦片方が特養、もう片方が自宅の場合が想定される。
自宅の住宅費を含めて月額79,000円は厳しい。
資産の取り崩しや子どもの支援から5~6万円はほしい。
79,000円+50,000円=129,000円
これでもかなり質素だと思う。
財務省が介護保険制度の自己負担2割原則を提案している。
単純に自己負担が2倍になる。
介護サービスに係る財政負担が増えているのは事実。
2040年頃に現在の規模から2倍規模の可能性はある。
だが、いきなり自己負担2倍ではなく、もっと中間の負担割合があってもいい。
実質的な年金支給額は増えていない中で、いきなりの2倍の負担は厳しい。
5kg2000円の米が4000円になって問題になっているが、介護はもっと酷い。
米の場合はパスタなどの代用がまだあるが、介護保険制度にはない。
民間のサービスの方がもっと高く代用案はない。
家族が介護するという方法もなくはない。
すでに現在でも特養が難しくそうなっている人もいる。
問題となっているヤングケアラーはこれが1つの理由で生まれている。
また働いている家族が介護をすると、働き手と家族の収入の問題が起こる。
家族→会社→社会の順番に問題を抱えることになっていく。
悪循環にしかならない。
印象には個人差がありますかね。
高額介護サービス費と負担軽減制度
上記の内容は、高額介護サービス費と負担軽減制度を考慮していない。
高額介護サービス費と負担軽減制度を利用することで経済的負担が減る可能性はある。
だが全ての家庭・世帯で上記の制度を利用できるわけでもない。
また2021年に制度が負担が増える方向(改悪)で変更されている。
高額介護サービス費と負担軽減制度はこれだけで1つの記事が書ける内容。
ここでは制度の紹介に留めて別の機会に。
NISAやiDeCoも介護保険の勘案対象になった場合
NISAやiDeCoは異なる制度だが、税制優遇があることに違いがない。
財務省的発想であれば、優遇した税をどこかで回収したい。
これは旧制度を含めて否定的に見ていた専門家は、この点を懸念・指摘していた。
専門家の中には、いつもの財務省という人もいるでしょう。
NISAやiDeCoが介護保険に与える影響
もうすでに負担軽減制度では資産は対象になっている。
資産の中には、NISAやiDeCo含まれている。
単身世帯と夫婦世帯で基準が異なる。
1人当たり550万円以下なら影響はない。
551万円以上は該当する段階で影響がある。
NISAやiDeCoが介護保険の考慮対象に益々なった場合
上記報道にもあるように議論を進める方向で間違いない。
それでも介護保険の自己負担割合は、基本的に「所得」が中心になる。
マイナンバーに紐づけても資産を把握することは大変。
不動産などの資産価値の基準を決めるだけで大変。
結論はいまの段階では未定。
現在の介護保険の自己負担割合の目安。
「単身世帯」で見た現在の介護保険の自己負担割合の目安。
1割負担(年間所得280万未満)
2割負担(年間所得280万以上~340万未満)
3割負担(年間所得340万以上)
「夫婦世帯」で見た現在の介護保険の自己負担割合の目安。
1割負担(年間所得346万未満)
2割負担(年間所得346万以上~463万未満)
3割負担(年間所得463万以上)
財政上は2040年頃に現在の規模から2倍規模の可能性はある。
介護保険での支出は多い。
そして金融資産の所持が貧富の差を生んでいるのも事実。
「所得」を対象とし続けるのにも限界がある。
財務省に高資産者にはより負担させたい本音はあるだろう。
批判をかわすために高資産者だけを対象としない。
NISAやiDeCoも巻き込む。
NISAやiDeCoなどの資産額によっては、自己負担割合が1つ上になることも。
まだ先の話だとは思うが、以上のように思えて仕方がない。
この話は決まった話ではなりません。
誤解のないようにお願いします。
まとめ
自己負担が2割負担になると単純にいまの2倍の負担になる。
負担軽減制度では、NISAやiDeCoがすでに影響をしている。
NISAやiDeCoが介護保険の自己負担割合を上げる結論はでていない。
可能性はあるが、資産額を決める基準の設定に時間と議論を要する。
一部に仮定の話があります。
誤解のないようにお願いします。
介護保険サービスに関する料金の相談は施設・事業所に問い合わせ下さい。
2025年11月24日
表記を一部変更


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