あるYoutuberの配信動画の中に、FXはゼロサムゲームだからオススメしない。
ゼロサムゲームだから儲かることよりも損することが多い。
別のFX経験者の話を持ち出して、ゼロサムゲームだから商材を売る方が良い。
FX経験者としては、これはちょっとまずいと思いました。
FXがゼロサムゲームというのは、あまりにも単純化した見方。
損するのが嫌だから安易にFXの商材を販売するのは真っ当ではない。
投機的な短期FX取引の一部にはゼロサム的な性質がある
ゼロサムゲームとは「誰かの利益は、別の誰かの損失になる」というゲームのことです。
FXは、基本的に2国間の通貨の価格が上下した際にする取引です。
例えば、ドルと円の通貨ペアがあります。
Aさんがドルを買って円安になると予想
Bさんがドルを売って円高になると予想
通貨の価格は上下にしか動かないのでどちらかが当たり、もう一方は外れます。
ここから誰かが得をする分、誰かが損をしているため、FXはゼロサムゲームというわけです。
FX市場には輸出入企業のようなプレイヤーもいる
FX市場には、輸出入企業やヘッジ目的の機関投資家などがいます。
これらのプレイヤーは、FX取引で利益を得るや損失を出すことが目的でない。
業務に必要なFX取引をしているだけ。
輸出入企業にとって通貨がある種の製品を作る資源のようなもの。
ヘッジ目的の機関投資家には、損失リスクに備えての予約取引。
財務省と中央銀行による為替介入もこの分類。
FX市場には、このようなプレイヤーもいるので、ゼロサムゲームとはいえない。
FX取引業者のセミナーに行くと、毎回のように初心者が質問していますね。
通貨の価値総量は固定されていない
15年前にハワイ旅行に行き、その時のお金(ドル)が残っている。
こんな人が、両替しにいくと驚きます。まぁ友人の話ですね。
2010年のドル円の平均が87円
2025年9月のドル円が147円近辺
ドルの価値が1ドルあたり60円上がっています。
これは、誰かが損したわけではないですよね。
FX取引と違うという人もいますよね。
FX取引をされる方の中に年単位のロングでされる方もいます。
単純な価値の分配を取り合っているわけではない。
これもFXがゼロサムゲームといえない理由。
まとめ
確かに、投機的な短期FX取引の一部にはゼロサム的な性質がある。
しかし、FXはゼロサムゲームとはいえない。
①FX市場には利益を得ることを目的としない輸出入企業のようなプレイヤーもいる。
②通貨の価値総量は固定されていないので、単純な価値の分配を取り合っているわけではない。
あるYoutuber方は、インデックス投信で長期分散投資が基本という考え方を持っています。
私も基本的な考えに同意見です。
FXにはハイリスク・ハイリターンの側面もあります。
しかし、知識と技能を身につけてFX取引をする場合は魅力的な金融商品。
要するに、使い分けが大切と思います。
知識と技能を身につけないでインデックス投信で長期分散投信をすればリスクがあります。
高価な商材は全くいらないです。
FX取引業者が親切なセミナーや動画を配信しています。
デモ取引や少額取引もあります。
勉強をしてみるのはどうでしょう。
為替に強くなるので、投信にも活きますよ。
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